BOSSグラフィックイコライザーGE-7の修理(その1)

 先日、BOSSのギター用エフェクターGE-7グラフィックイコライザーがジャンクで2台セットで「送料込み2千円」と安く売られているのを発見!ジャンクの理由は「片方(made in Taiwan)はボリュームに軽いガリがあり、もう片方(MADE IN JAPAN)は酷いガリがある上にLEDが点かない」というもの。  グラフィックイコライザーはバンドパスフィルターとオペアンプの組み合わせで比較的簡単な回路の筈。「そんな程度なら大した作業にはならんでしょ、自分で直せば良いジャン!」と思い、購入した。  まずは症状の重いMADE IN JAPANの方から作業する。古い製品なので塗装禿げやノブにヒビが入ったりしているけれど、外観を見る限りでは状態はそんなに悪くないと思う。 裏側に「MADE IN JAPAN」の文字が入っている。 ネジを外して裏蓋を取ると、内側には金属蓋とのショートを避ける為の樹脂製の板が入っていた。 基板は2枚に分かれている。 基板を固定するネジを外し、ボリュームのノブも外す。 ジャックのナットを外せば、基板を取り出せる。 まだフットスイッチの配線が繋がっているので完全には分離できないが、この状態でも作業できるのでスイッチ配線は外さない。  ボリュームの上に貼られていた埃除けのスポンジは劣化していて、少し触るだけでボロボロと落ちてくるような状態だったのでこそげ落とした。ネチャッとする部分もあったので、ジュースか何かをこぼした事があるのかも知れない。 電源ジャックの下…

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ゼンハイザーHD800Sのイヤーパッド交換

 二週間ほど前から、時々黒い粉のような物が手に付いてくるようになった。 「こんなに細かいんなら髪の毛じゃないしな...一体何だ、これ?」しばらくは原因が分からず、何とも不思議な状態だった。  先週末、顔を洗おうとした時に何気なく鏡を見たら「えっ?耳の周りにあの粉が付いてる!」でも、整髪料は関係ないだろうし、耳かきで出てくる耳垢とも違う。「どこで付いたんだ???」そして翌日の朝、パソコンの前に座った時、「あっ!」  普段使っているデスクトップパソコンの内蔵ボードは音がショボいので、USB接続のオーディオインターフェイスを接続して、ヘッドホンで音楽を聴いている。  ヘッドホンは長期間使わないとコーンが固くなって音が悪くなるので、月が替わる毎にAKGのK812とゼンハイザーHD800Sを交互に使用している。今月一日、HD800Sに入れ替えた。  粉の原因は、HD800Sのアルカンターラ製イヤーパッドが劣化して、表皮が粉状になって取れてきていたのだった。 見た目は極普通だが、手で触ると黒い粉が一杯付く。 このヘッドホンに限らず、イヤーパッドは消耗品。ゼンハイザーから純正のイヤーパッドも出ているけれど一万円近いお値段で、しかも経年劣化で数年後には同じような状態になるのは目に見えている。「劣化すると分かっていながら交換するのはちぃと癪だなぁ。」  ネット上をあちこち探していたら、シープスキンを使った互換パッドが販売されていると知り、あちこち比較検討して取り寄せた。 商品に対して箱が異様に…

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またまた電撃ラケット「ナイス蚊っち」の修理

 5年ほど前に修理した「ナイス蚊っち」が、また動かなくなってしまった。 分解してみたら、電池を支える部分が根元から折れている。 これでは動かなくて当然だ。念の為に電源を繋いで確認したら、回路は正常に動いているので一安心。  久し振りにプラリペアを出してきて、折れた部分にテンコ盛りして強度を稼ぐ。 24時間以上放置して固まるのを待ち、改めて確認したらちゃんとくっ付いていた。 電池を入れてもぐらつかないから、大丈夫なようだ。 蓋は割れてしまったので、「何か蓋の代わりになる物を」と室内を見回して手に取ったのが、プチプチ入りの封筒。 これを蓋と同じサイズに切り出して、 面ファスナーで固定すればOKだ。 握り心地は少々悪いけれど、使うのは蚊を追い回す短い時間だけなので問題無いだろう。  これで当分の間は使えそうだ。目出度しメデタシ、である。

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ステルス6弦ベースの簡単な修理

 稀に思い出したように使っているアトランシアのステルス6弦ベースを、子供が時々使うようになった。 数日前、子供が「音が出なくなった。パイロットランプも点かない」と言う。  アクティブタイプ(何かしらの回路が内蔵されているタイプ)のベースは、たいていジャックにプラグを挿したら電源が入るようになっているのだけれど、シールド線を挿しても確かにうんともすんとも言わないし、裏側にあるパイロットランプも点かない。今まで問題無く使えていたことから「どうせ、どっかの断線でしょ。」とりあえず調べる事に。  まずは本体前面を一通り確認する。 どのツマミもきちんとしてて問題無いし、怪しいと思ったジャックもしっかりしている。「となると、裏の回路側だな。」  裏側にパネルで蓋してあって、そこに回路が収まっている。 ネジを外してパネルを開けると、中の回路が見える。 ここを開けるのは今回が初めてだ。パネルには回路モジュールが貼り付けられていて、本体側はボリューム類が取り付けられている。このアクティブ回路は樹脂で封印されているので分からないけれど、3バンド・イコライザ―回路が入っている事から、多分複数のオペアンプが使われていると思う。  タイラップで固定されている部分に電池室から来ている線が2本共入っているので、そこを開けて確認する。 巻いてあったビニルテープはネトネトになっているけれど、中は問題無い。初めのうちは「ここが外れたんでは?」と思っていたが、よくよく考えてみたら力のかかる場所じゃないし、パネルの…

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防災ラジオの簡単な修理

 常備灯も兼ねて何かあった時の為にジュリエッタの車内に置いてある防災ラジオが、全く動かなくなってしまった。 具体的には、手回しで充電してもLEDライトは点かず、ラジオはAMもFMも動かないのである。ハンドルを回すと充電のLEDは点くから、充電系統の故障ではなさそう。「とすると、充電池が駄目になったん?」  本体底面に切れ込みとネジがあるので「多分、ここに充電池が入ってるんだろう。」 開けて見たら、やっぱりニッケル水素(NiMH)充電池が入っていた。 引っ張り出したら、コネクタで繋がっていた。 電池交換を前提にした設計になっているみたい。けれど、充電池だけでは売られていない。(汗)  使われているのは3.6V300mA、製造年月日らしき「2016/03/30」という日付も入っている。 やはり、設計上は電池交換を前提にしていると思われる。  しかし、このサイズの電池は現在製造されておらず、代替品が見つからない。充電池の形状が単五電池サイズの円柱形で、現在主流となっているボタン電池型と違うのだ。「うーん、どうすっべ?...とりあえず開けて見よう。」  本体側面にネジが4か所あるので、それを外す。 側面を持ち上げると、簡単に分解できた。 スピーカの配線もコネクタになっている。結構手の込んだ作りだ。  充電池が入っていた部分は、電池が中でがたつかないように押さえ金具のような物(黒い樹脂)が出ている。 更に基板を外すと、その構造がよく分かる。 電池を押さえている部分を無視すれば…

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