ポータブルCDプレーヤーD-265の再々修理

 先日修理したばかりのソニーのポータブルCDプレーヤーD-265が、またおかしくなってしまった。(溜息)  具体的には、再生するCDにも依るけれど、5曲目か6曲目辺りからピックアップがギコギコと何か探しているような状態になってしまいまともに動かないのだ。 先日コンデンサ類を交換しているので、部品の問題ではない。何度も動かして動作を観察する。  CDを半分ほど再生した所から先へはピックアップが行かず、そこで無限ループに陥っているようだ。一瞬「遂に壊れたか?」と思ったけれど、CDの前半は普通に再生できるのだから回路は正常な筈。「という事は、ピックアップを駆動する部分に何か問題が?」またまたバラす事に。  まずは本体を分解して基板を取り出す。 基板に載っているピックアップ部を取り出す。 よく見ると、ピックアップのレールは左1/3ほどが劣化したグリスまみれで白っぽくなっている。指で動かしてみると、白い部分に差し掛かるとピックアップを動かそうとしても指先にかなり力を入れないと動かない。原因はここのようだ。分解して清掃する。  まず、ピックアップのレールの溝に嵌っている樹脂のレールガイドを外す。 劣化して白く乳化したグリスがたっぷり付いている。(汗)駆動ギア部も分解する。 レールも外してグリスを奇麗に拭き取る。 駆動ギアの真ん中もグリスまみれだったので、奇麗にした。 シリコンオイルをほんの少しだけ駆動部に塗って、元通り組み立てればOKだ。  改めてCDを再生してみたら、全く…

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GS645Sの簡単な内臓距離計の修理(その3:作業完了)

(前回からの続き)  作業に入る前に、分解した序でに内部の構造を観察する。  シャッターやフィルム巻き上げレバーの周辺は、細かい歯車が沢山入っている。 樹脂製の歯車が多いけれど、大丈夫なんだろうか??? ファインダー部には露出計の調整箇所と思われる半固定抵抗が並んでいる。 その上にはフレキシブル基板がある。 何やらチップが載っているけれど、調べても分からなかった。(/_;) 上部全体を眺めると、こんな感じ。  底面はシンプルな構造だ。  レンズボード下は、電池からの配線しかない。  さて、軍艦部で赤い配線が千切れていたけれど、一体何処に...??? よく見ると、ハンダが載っているのに、線が繋がっていない箇所がある。 「あぁ、ここだな」と考え、赤い配線をハンダ付けした。 組み立て時に、うっかりしてマイナス側の小さなプラスネジを落としてしまい、行方不明に。(滝汗)慌てて手持ちのネジ在庫を漁ったら、一寸形状は違うけれど同じサイズのネジが見つかって助かった。 後は元通り組み立てて行く。  グッタペルカを剥がしたら、裏側の接着剤が乾燥してて付かない。それに、レンズ周辺部の樹脂部品で折れた部分も接着する必要がある。百円ショップに足を運んで、G17ボンドを仕入れて来た。 グッタペルカと接着する本体の両方に塗り込む。 10分ほど放置して表面を触っても指にくっ付かなくなったら、ギュっ!と力を入れて貼り合わせる。  レンズ周辺部の樹脂部品も同様にボンドを塗って取り付…

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GS645Sの簡単な内臓距離計の修理(その2)

(前回からの続き)  何となく心配なので、上の軍艦部も開ける事に。フィルム巻き上げレバーは単にねじ止めされているだけなので、ここを緩めて外す。 レバーの下に小さな部品があるので、無くさないように注意する。 ネジ三か所を外すと、 上側が外せる。 ここで嫌な予感が的中!赤い配線が千切れて浮いているではないか。これではフラッシュ(ストロボ)が使えない。 # このカメラは、残念だけどジャンク・レベルだねぇ...(/_;)。 繋がっているマイナス側の配線は、1mm程度の小さなネジで固定されている。 下の蓋も外して、 レンズボード四ヶ所のネジを外すとレンズボードを外せる状態となった。 この状態では、シャッターに繋がるワイヤーはテンションが掛かった状態だ。 なので、バネを縮めてワイヤーをローラーから外しておく。 これでも、未だシャッターにフラッシュ用の配線が繋がったままだけど、ゆっくりと注意しながら動かせば大丈夫。  距離計が動かないのは、レンズの距離環の動きを伝えるピンが、グリス乾燥で固着しているのが原因だった。 たまたま手近にあったエレクトロニック・クリーナーでピン周辺にこびり付いたグリスを取り除いてから指で押してみたら、「パキッ」という音と共に自由に動くようになった。極細マイナス精密ドライバーの先端に、ほんの一寸だけシリコン・オイルを付けてピンの全周に塗り込んだ。スルスルと動くようになったので、これでOKだ。レンズボードを本体に固定して、距離環を動かしてみると、距離…

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GS645Sの簡単な内臓距離計の修理(その1)

 色々と考えるところがあって、7月中旬に富士写真フィルム(現・富士フィルム)の中判カメラGS645SProffesionalを入手した。 「シャッターが切れるのは確認したけど、それ以外は不明」という状態で売られていた為、市販価格よりもかなり安かった。  手元に届いた時点では全く問題無かったのだけれど、踊場湿原で使った時「ありゃ?レンジファインダー(距離計)が動かん!」  幸い、ローライ35を使っているお陰でで目測撮影でも大して困らないし、遠景の撮影が殆どだったから特に問題にはならなかった。けれど、本来使える機能が使えないというのは嬉しくない。修理に出すと本体購入価格とあまり変わらない修理費用を請求されるだろうし...「まずは自分でやってみよう。」  レンジファインダー機の場合、レンズのピント合わせに連動して内臓距離計が動く仕組みが必ず入っている。一般的には、ファインダーの直ぐ下に連携する機構が入っている筈。  カメラ前面を注意深く観察すると二ヶ所蓋がされている部分があるので、そこを精密マイナスドライバーでこじ開けて # 接着剤が強力で思いっ切り梃子摺ったけどな。(--;) みたら、ネジ穴が見えてきた。 精密プラスドライバーで中のネジを外す。 ドライバーを回していたら、レンズ保護フレームに当たってドライバーの固定ネジが緩んで落ちてしまった。(滝汗)  レンズを囲んでいる樹脂部品は、レンズのサイズギリギリの大きさの穴なので、距離環・シャッター環・絞り環のツマミを外す必要がある。…

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ポータブルCDプレーヤーD-265の再修理(その3:修理完了)

(前回からの続き)  色々考えた末、「電解コンデンサを使うとまた交換が必要になるけれど、積層セラミックやタンタルなら半永久的に使ええるから、思い切ってチップ部品に替えよう!」  部品を通販で取り寄せると部品代よりも送料が高くなってしまうので、一寸割高だけどマルツ名古屋営業所へ足を運んで部品を調達する事に。 ここは他では少々手に入り難い物も扱っているので、いざという時に重宝する。自宅からバイク・車で1時間もかからない位置にあるし、無料の駐車場があるというのも大きなメリットだ。ここで必要な部品を購入する。 ちょうど良いサイズが見当たらなかったので、22μFだけディップタイプ、それ以外はタンタルのチップタイプを選んだ。  帰宅したら作業に取り掛かる。まずは、ハンダごての入る余地が一番限られてしまう22μFからディップタイプのタンタルに交換する。直立した状態では筐体上側に当たってしまう為、足を折り曲げられるように余裕を持たせてハンダ付けした。 チップ部品の47μFは、こんなに小さい。 これだけ小さいと指で支える事は出来ないので、ピンセットを使う事になる。何とか無事に取り付けられた。 取り外してあった配線を全て元に戻す。 後は元通り組み立てればOKだ。  組み立て終わったら、液晶表示部の傷が一寸気になった。 XV-5080でも使ったGT99が手近にあったので、それを使って磨く事に。 結構力を入れて磨いたけれど、「一寸良くなったかなぁ?」という程度だった。(汗…

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