MXR dyna compの修理(その2)

(前回からの続き) さて、フットスイッチをどう組み立てるかが問題である。 ボンドなどの接着剤で固定しちゃうのが一番手っ取り早い。けれど、再び分解するのはほぼ無理。 可動部分がある以上、再び分解修理となる可能性もゼロではないので良い方法とは言えない。 フットスイッチを新しいものに置き換えるとなると、基板側に何かしら手を加えなければならなくなる。 しかも、両面基板だから作業はかなり厄介になる。 ネット上を一寸探してみたが、国内では同一サイズのスイッチは見つからない。海外から取り寄せるとなると、送料が部品代の数倍掛かってしまう。 形状はだいぶ違うけれど、部品箱にフットスイッチが数個ある。 でも、それを使う為には基板を部分的にカットし、基板の銅箔パターンのソルダーレジスト(緑色の塗料)を剥がして、そこへ配線する事になる。 銅箔パターンの太さは一番細い部分で1mm弱しかないので、ハンダ付けにはかなり苦労しそうだ。 それに、フットスイッチとぶつかる位置にある部品をどこかへ移動させねばならない。 散々考えた末に、物置から針金を持ってきた。元々は屋外でソーラーパネルなどを固定する為に購入した物だ。強度的にも問題無い筈。 滅多に使わない万力を出して来てフットスイッチを挟み込み、カットした針金を穴に挿し込む。 ギリギリと捻って固定する。 これなら端子側に飛び出す事も無い。 元通りハンダ付けする。 針金は0.7mmの太さなので、上側に出ていても…

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AMG A45のオイル交換

先週、AMG A45がオイル交換が必要な距離に達した。ロッソコルサ(伊那市)に向けて22日6時前に出発する。 空を見たら、未だ月が出ていた。 下弦の月だ。 交通量がほぼゼロの県道183を進むと、日の出が見える。 県道64・県道461を抜けて県道49を進み、国道19に出る。 国道だけあって、朝早い時間でも交通量はそこそこある。通勤途中と思しき乗用車が多い。 多治見市街に入ると信号で停められる回数が思いっ切り増えるが、交通量は多くないので思ったほどには苦労しない。 土岐市街を抜けると交通量は大幅に減る。空全体が霞んでいるのは黄砂の影響だろうか。 中津川市街に入ると交通量が増えるけれど、土曜だからか渋滞する程にはならない。 落合川を渡って長い坂を上る頃には交通量は激減、とても走り易くなる。 進むに連れて気温が落ちて行き、電光表示板に出ている気温は3度前後。自宅周辺よりもかなり寒い。場所によっては雪が結構残っている。 途中、道の駅木曽福島でトイレ休憩。 こちらの空は濁っておらず、御岳山が奇麗に見える。 家族用にお土産を買ってから走り出す。 しばらく走って国道361へと進む。伊那市方向へ進むとぐんぐん高度が上がり、周囲は雪で真っ白となる。やっぱりこちらは寒いんだなー。 トンネルを抜けて伊那市街に向かうと、雪は全く見当たらない。木曽の方が雪は深いらしい。 県道88・県道87・国道153・県道19と進んで、9時40分過ぎにロッソコルサに到着。 …

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PROCO RAT2の修理(その1)

12年ほど前にジャンク品で手に入れたPROCOのディストーション・ペダルRAT2は、思い出した時に一寸作業したりしていたのだけれど、ここ数年は放置状態になっていた。 入手時に欠品となっていたフットスイッチとボリュームのツマミは、手持ちの部品を取り付けてある。 入手直後に一旦分解して中を確認したら、基板上には欠品が無かった。 だから「なーに、簡単に直せるでしょ」と考えて「まぁそのうちに、ね」と放置していたら12年も経ってしまっていた。(滝汗) 先日たまたま取り出した時に「あ・・・これって放置したままだっけなー」と気が付いた。 改めて分解する。裏側にネジがある。 黒いネジが筐体を固定しているのだが、下二つはネジ山を舐めてしまっているようで、回しても手応えが無い。(汗) 金色のネジは電池室の蓋用である。 ジャックのナットは本来とは違う物に取り替えられている。DCジャックはナットすらない。 更に、ボリュームポットも3つともナットが無い。 筐体を持ち上げると基板が見えて来る。ボリュームポットの刻印で調べてみると1992年製造らしい。 筐体内側に製造番号らしきシールが貼られている。けれど、製造番号は「RT」で始まる番号の筈なので、この番号は製造番号ではないようだ。 ボリュームポットにも何やらシールが貼られている。 基板を取り出す。 部品面に欠品は無い。因みに、フットスイッチは手持ちの物をいい加減に(汗)取り付けてある。 使われているIC…

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ヤマハSL-800のレストア作業(その10:PU入手)

(前回からの続き) 1か月ほど作業が中断していたけれど、ようやくピックアップを入手できた。 ヤマハSLシリーズで使われていた純正ピックアップ「L-II」である。 お値段は4千円弱。中古にしてはかなり高かったのだけれど、背に腹は代えられない。(汗) 裏側を見ると、何故かボンドでネジの部分を固定している。調整して欲しくなかったのだろうか? ネット上を彷徨って色々調べたら、このStudio Lordシリーズのハムバッキング・ピックアップは4種類あるらしい。 具体的には以下の通りである。 フィンガーボードがエボニーの機種には「L-I」 フィンガーボードがローズの機種には「L-II」 フィンガーボードの材質とは無関係に、ピックアップカバー無しなら「L-III」 フィンガーボードがストライプドエボニーの機種には「L-IV」 後継のLPシリーズには違う型番の物が使われているので、このピックアップはSLシリーズ専用だったようだ。 念の為にテスターで抵抗値を測ったが、勿論正常の範囲内。早速改造に取り掛かる。 コイル部に巻き付けてあるビニルテープを剥がすのだが、劣化していて途中で千切れたりするので、予想以上に梃子摺った。 しかも、コイル一つ一つにもテープが巻かれている。手間暇かけて作られているのが分かる。 コイルを外すと、高さ調整には薄い木片が使われていた。 古いシールド線を外して4芯シールド線に付け替える。線が細い上に、ハンダ付けされた部分は経年劣化が激しかっ…

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MXR dyna compの修理(その1)

10年前に中古で入手したMXRのコンパクトタイプのコンプレッサーdyna compは、訳アリ品で随分と安かった。 一応普通に動作するのだけれど、訳アリの理由は「フットスイッチを強く踏み込まないと切り替わらない」から。そのお陰で市販の四分の一ほどの価格だった。 先日、久し振りに取り出して一寸動かそうと思・・・ありゃ(・・;)?フットスイッチ踏んでも切り替わらんじゃん!(汗) 全体重を掛けて思いっ切り踏み込んでも「カチッ」と言わない。だから、エフェクトが掛かった状態からオフに切り替わらず、スイッチが入りっ放しの状態になっている。 「いよいよ動かなくなっちゃったか。じゃぁ分解しよ。」 MXRのエフェクターはどれでもネジを外せば裏蓋が簡単に外せる構造になっている。 フットスイッチ・ジャック・ボリュームポットのナットを外すと基板を取り外せる。 ボリュームポットの下に心臓部LM3080Nが隠れている。 フットスイッチは基板に直接ハンダ付けされている。 外すと、全体的にグリスなような物が付着していてメトついている。 このスイッチはリベット止めだ。分解に苦労しそうだな・・・。 スイッチが切り替わらないので、片方は導通が無い。 リベットを外すのは専用工具を使うか、或いはドリルなどで破壊して外すかのどちらか。専用工具なんて持ってないので、ドリルや鑢でカシメられた部分を削り取って外す。 鑢だと部品に瑕が入ってしまうのは避けられないのだけれど、見えない…

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