ワンダフルなTL125ツーリング(その1)

 9月にセロー225WEを手放してからはER-6nの1台のみの状態だった。バイクに乗るのがツーリングだけであれば問題無いけれど、大須・アメ横まで部品の買出しなど都市部に行くとなると盗難が心配でどうしても二の足を踏んでしまう。車で行けば良いのかも知れないが、それでは駐車場代が馬鹿にならない。「オフロードか何か小さいバイクが必要かなぁ?」と感じていた。足代わりというだけならスクーターでも良いが、どうも味気が無い。「どうせなら多少オフロードも走行出来る方が良いよなー」なんて考えると、やっぱりオフロードに目が行ってしまうのである。

 セロー225WEを手放して2ヶ月程経った頃から何となく安いオフロードバイクを探すようになり、その後も断続的にネット上の中古情報を漁ったりしていたが、「そういえばオークションはどうだろう?」と思って覗いて見るとホンダのTL125が安く出ていた。画像を見る限りではそこそこ良さそうだが、実物を見ないと本当の所は分からない。場所が静岡市清水区なので、ER-6nで現地まで見に行った。
 30年以上前に販売されていた昭和時代の古いバイクだからか、外装の樹脂にはあちこち罅(ひび)が入っており、錆もそれなりに出ていて、全体的には「あまり手入れされていない古いバイク」という感じだが、エンジンの調子は良く、チェーンやクラッチワイヤーは交換済み、フロントフォークは点錆が出ているもののオーバーホール済みで、走行に問題も無い状態だった。
 バイク屋の店頭で見かける物は大抵20万以上とやたらと高いが、このバイクはその6割ほどだから、外装の状態から考えても妥当な金額という感じ。「うーん、どうしよう」と迷っているうちにオークションは入札ゼロのまま終了してしまった。

 数週間後、再びオークションに出品されたので、「次期オフロードが手に入るまでの繋ぎにしよう」と思い切って落札する。
 輸送業者を使って自宅まで送って貰うと2万5千円前後も掛かってしまい、勿体無い。それに、実際にある程度の距離を走ってみないと本当に不具合が無いかどうかも分からない。そこで、自分でナンバーを取得し、公共交通機関でお店まで行って自走して帰る事に。出品者のバイク屋に書類を自宅へ送って貰い、市役所の出張所で手続きをしてナンバーを取得する。手続き自体はとっても簡単で、バイク屋から受け取った書類を見ながら指定された用紙の項目を埋めるだけだ。
自分で手続きした原付二種のナンバープレート
自賠責保険は自宅近くのコンビニで手続きした。

 5日朝、ヘルメット・防寒具・地図等を持ってJR尾張一宮駅まで妻に車で送って貰い、名古屋で新幹線に乗り換える。静岡までこだまに乗るのだが、新幹線に乗るなんてNEC在籍時以来、13年振りである。
新幹線自由席の切符
NECを退職する直前の2年半は殆ど毎週乗っていたから風景も見慣れていたが、久し振りに乗ると風景も何もかも新鮮!(笑)
新幹線こだまの車内
静岡で東海道本線に乗り換える。
JR静岡のプラットフォーム
10分ほど乗って草薙駅で降りる。
JR草薙駅仮駅舎
駅舎は建て替え中らしく、駅前広場の奥に仮駅舎があって、広場までは通路を通る。
JR草薙駅の通路
出品者に連絡して駅前広場で待つ。
草薙駅の駅前広場で待つ
10分強経った頃に出品者の車が登場、乗せて貰ってお店へと向かう。ところが、今日はしずおか市町対抗駅伝があるとかで、しかもお店の前の道がそのコースに当たっていて、車両規制中で車が入れない。仕方ないので、裏道でお店の直ぐ近くまで近づいてから、車を降りて徒歩でお店に到着。
 持参したナンバープレートを取り付け、一通り車両の説明を受けてから走り出す...が、50mほど走った所でスピードメーターが全く動いていない事に気が付き、Uターンしてお店に戻る。店の人が「どうしました?」と出てきたので、「メーターが動かない」というと、「ええっ?」とやや驚いたような様子。少々慌てた様子でメーターケーブルを外して何やらゴソゴソやっていたら、メーターケーブルのシースから「ポトンッ」とワイヤーケーブルが落ちてきた。
シースから出てきた錆錆のメーターワイヤー
錆で途中から切れてしまっている。こんな状態であれば、随分前からスピードメーターは動いていなかった筈。お店曰く「メーター動かなくても良いですか?後からケーブル送りますけど?」、拙者曰く「初めて乗るバイクでスピードが分からない状態で走って良いんですかね?」と返すと、「あ、そうですよねー。」お店の人は片っ端からバイクのメータを見て合いそうなケーブルを探し始めた。

 待たされる事およそ1時間半、同じホンダのビジネスバイクに付いていたケーブルを加工して無理矢理取り付け、お店の人が近所を数分走って「直りました。」12時をだいぶ過ぎたが、お店の日と全員に見送られて改めて出発する。「こんなんで本当に大丈夫なのかなぁ?」という漠然とした不安を感じたが、今から思えばその後のアクシデントの気配を感じ取っていたのかも知れなかった...

続く

この記事へのコメント

  • たくや

    無事に帰れたのか、気がかりです。
    2015年12月06日 18:17
  • Rifle

    たくやさん
    次回以降の記事で分かりますけど、拙者にとっては久し振りに「ワンダフル!」でした。(汗)
    2015年12月06日 20:52
  • tama@カブ主

    タイトルが「ワンダフルなT125・・・」といいながら写真が1枚もないのがなんともRifleさんの思う壺にハマッている気がします。
    たぶん、いい出会いだったと思いますが、この先の展開が楽しみです。
    2015年12月06日 21:22
  • Rifle

    tama@カブ主さん
    画像を撮り忘れるほどワンダフル!だったんです。(汗&笑)
    2015年12月06日 23:12
  • ブルル

    気になりますねぇ。
    もしかして!?
    電車でお帰りでしょうか?(笑)
    2015年12月07日 12:34
  • Rifle

    ブルルさん
    次回以降の記事で分かりますよ。(笑)
    2015年12月07日 18:57

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