「ライトボックスを後ろからフィルムに当てながらスキャンさせるのなら、フィルムを押さえるガラスが必要だろう」と考えたので、ネット上を探して送料無料のヨドバシから無反射ガラスを購入した。
出してみると、表面が微妙な凹凸があって光が直接反射し難いようになっている。
コレをフィルムの押さえに使えば、ニュートンリング(干渉で出来る縞のようなもの)を大幅に防げる筈だ。
まず、モノクロフィルムをネガ袋から取り出し、スキャナの上に並べる。
その上に無反射ガラスを乗せようとしたら、ガラスの方が少し大きくてフィルムの上に載せられない。
ガラスを見た時に「少し大きいな」とは思ったが、やっぱり大きかった。(汗)ガラス切りか何かできっちりの大きさに切り出さないと駄目だな、こりゃ。(笑)
とりあえずフィルムを並べただけの状態だが、その上にA4サイズのライトボックスを置き、標準設定のままでスキャンさせてみた。
完全な露出オーバーになっている。色々設定を変えてみたが、どうやっても上手く行かない。
次はライトボックス無しで直接スキャンさせた。
ぱっと見た感じは良さそうだが、よく見ると全体的に細かい部分が飛んでいるようだ。
反転処理をする為に、まずはスキャンしたデータをGIMP(フリーの画像処理ソフト)で取り込む。
「色」メニューにある「階調の反転」で、白黒を反転させる。
フィルムベース(未露光の部分)の色がモノクロでは「黒」の下限だが、スキャンした直後では何も補正が入ってない。だから、反転しただけでは黒に締りが無くて眠い画像になる。
「色」メニューにある「レベル」を使って調整する。
出てきたウインドウの中にある黒いスポイトをクリックするとマウスカーソルの形状が変わるので、フィルムベースの部分をクリックする。
調整したら画像ファイルとして出力すれば作業は完了である。
ぱっと見は上手く行ったように見えるけれど、やっぱり細かい部分が飛んでしまってて、とてもじゃないけど使い物にならない。
念の為に一コマだけをスキャンし、GIMPで反転させてみた。
やはり細かなトーンは飛んでしまっている。これも色々と取り込み方を変えたり、トーンカーブを変えて調整したりしたが、多少変わる程度で、フィルムにある情報の再現には程遠い。
ほぼ同じカットをデジカメG7Xで撮影してモノクロ変換した画像と比べてみると、細かい部分の飛び具合が良く分かる。
更に、G7Xでフィルムをマクロ撮影してササッとGIMPで変換すると、こんな感じとなる。
きちんとした調整をしていないので、デジカメの画像と比べるとやや眠い調子にはなっているけれど、細かな部分までちゃんと再現している。ちなみに、実際のフィルムはもっと細かい部分まで解像している。
半日以上かかって色々とやってみたが、結果はどれも似たり寄ったり。今回得られた結論は
「MG7730に搭載されている2400dpiのCISスキャナでは、フィルム取り込みは出来ない」である。やはりCIS形式でフィルムを読み込むのは無理なようで、CCD方式の嵩張るスキャナの代わりにはならない、という事ですなぁ。
やっぱりCCDスキャナを買わなきゃ駄目か。(溜息)
この記事へのコメント
てんてん
うううううう(; ̄ー ̄)…残念…
Rifle
フィルムをスキャンするって難しい、と改めて感じました。
CIS方式は安価なのは良いんですけどねぇ。
tama
つくづく残念なのは本格的なスキャナ(ニコンのクールスキャンとか)がなくなってしまったことです。買っておけばよかったと後悔してます、
Rifle
拙者も「無理だろう」と判ってはいたんですが、実際にやってみないと気が済まなかったんですよ。
今だとPlustekか、Epson・Canonのフラットベッド辺りが現実的なところでしょうね。