具体的には、手回しで充電してもLEDライトは点かず、ラジオはAMもFMも動かないのである。ハンドルを回すと充電のLEDは点くから、充電系統の故障ではなさそう。「とすると、充電池が駄目になったん?」
本体底面に切れ込みとネジがあるので「多分、ここに充電池が入ってるんだろう。」
開けて見たら、やっぱりニッケル水素(NiMH)充電池が入っていた。
引っ張り出したら、コネクタで繋がっていた。
電池交換を前提にした設計になっているみたい。けれど、充電池だけでは売られていない。(汗)
使われているのは3.6V300mA、製造年月日らしき「2016/03/30」という日付も入っている。
やはり、設計上は電池交換を前提にしていると思われる。
しかし、このサイズの電池は現在製造されておらず、代替品が見つからない。充電池の形状が単五電池サイズの円柱形で、現在主流となっているボタン電池型と違うのだ。「うーん、どうすっべ?...とりあえず開けて見よう。」
本体側面にネジが4か所あるので、それを外す。
側面を持ち上げると、簡単に分解できた。
スピーカの配線もコネクタになっている。結構手の込んだ作りだ。
充電池が入っていた部分は、電池が中でがたつかないように押さえ金具のような物(黒い樹脂)が出ている。
更に基板を外すと、その構造がよく分かる。
電池を押さえている部分を無視すれば、5cm程度の場所が確保できそうだ。
これなら、汎用品が使えそう。早速ネット上を漁って取り寄せた。
パソコンのバックアップ回路などに使われる事が多い3.6V80mAhの汎用品である。
ちなみに、お値段は送料込みで700円弱だった。以前なら数百円で入手できたが、近年値が上がっているようだ。
しかし、製造から5年経っているとはいえ、充電池が完全に使えなくなるほど劣化するのは一寸おかしいような気がする。
このラジオは使用頻度が低かったけれど、全く使わず放置していた訳ではないから、普通なら充電容量が半分以下になる程度、全く使えない状態になるなんて珍しい。「何か変な所があったのかなぁ?」と思いながら、基板上の部品をチェックするが、問題無し。「念の為に」と、内蔵の太陽電池を測定したら...「ありゃ、死んでるじゃん、コイツ!」
サイズは68mm×26mmで、今となっては見かけないサイズだ。
その形状からして、多分5V10mA程度の出力だったのだろうけれど、何をどうやっても出力は「ゼロ。」完全に駄目になっている。「そっか、全く充電されずに長期間空っぽのままなら、充電不能になって当然だなぁ。」NiMH充電池は、充電量がゼロに近い状態で放置すると劣化がとても激しいのだ。
本来なら太陽電池から微弱ながらも充電される筈だったが、太陽電池が駄目になって充電池も駄目になったようだ。太陽電池も経年と共に劣化するけれど、今回のように完全に出力がゼロになるのは珍しい。
入手した充電池をあてがってみると、電池を押さえる部分を無くせば入りそう。
ラジオペンチで邪魔になる部分を折り取った。
気休め程度にしかならないだろうが、元々入っていた充電池に貼られていたスポンジを本体側に張り替えた。
古い充電池からコネクタ部分を切り取り、新しい充電池に付ける。
ショートしないように、接続部分は熱収縮チューブで覆った。
新しい充電池を本体に収めて、
元通り組み立てれば完成である。
充電池の容量が1/4ほどになったけれど、元々の充電池だって手回しで満充電にするのは難しかったし、何度も手で回して発電すればよいので、実用上は問題無い。それよりも、汎用品が使えるようになったので良しとしよう。
太陽電池が死んでいる為、月に数回軽く手回しして充電しないと充電池の劣化が早まるので一寸注意が必要だけど、一応使えるようにはなった。目出度しメデタシ、である。
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- メディア: ホーム&キッチン
この記事へのコメント
みうさぎ
致命的ですが備えを点検するのも大変!
メデタシ(^-^; メデタシ
Rifle
電池類は徐々に劣化するから気が付き難くって、いざ使おうとしても使えない!って事になり易いんですよねー。
たまたま気が付いたから救われたって感じです。(笑)