前回の時に発覚したエンジンがかからない問題の為、動作確認済みの中古CDIを仕入れた。
念の為、サービスマニュアル上の測定値とどれ位違うのかを調べた。サービスマニュアルでは特定メーカのアナログ・テスターでの測定を前提にしている。でも、生憎アナログのテスターを持ってないので、三和のデジタルテスターCD772で測定する。以下の表は測定値で、単位は全てΩである。
+\- | 緑 | 黒/赤 | 青/黄 | 黒 | 黒/白 |
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緑 | ー | 8.2M | 11k | ∞ | 31.8M |
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黒/赤 | 33M↑ | ー | ∞ | ∞ | 8.2M |
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青/黄 | 11k | 8.2M | ー | ∞ | 31.7M |
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黒 | ∞ | ∞ | ∞ | ー | ∞ |
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黒/白 | ∞ | ∞ | ∞ | ∞ | ー |
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アナロ・グテスターは抵抗測定の時に極性が逆になるので、デジタルテスターで測定する時もその極性と同じになるようにした。値の「↑」は、テスターを当てている間は抵抗値が少しずつ上昇し続ける状態を示している。
デジタルテスターは測定時にダイオードの閾値電圧を越えないように0.4V位の電圧で測定する機種が殆どだから、アナログ・テスターとは大きく値が違っても不思議ではない。しかし、今回は大幅に値が違うのはほんの一部だけだった。「まぁ、測定してこの値だったら大丈夫かなぁ?」という程度の安心感しか得られていないけれど、「車載状態でアイドリング中は安定していた」というから、動作としては問題無い筈。
CDIはフレームの中に入っているので、タンクを外して作業開始。
# なんだかタンクばかり外しているような気がする...。
キャブレターは新しいから妙に綺麗だ。キャブレター近くにある、CDIから出ている配線のコネクターを外す。
ゴムカバーを外すと、フレームの奥にCDIユニット(矢印で指している黒い樹脂部品)が見える。
スパークコイルにも配線が繋がっているので、そちらも外す。
念の為にスパークコイルも測定したら、一応正常な範囲内に収まっているけれど何となく怪しい。
一次側のコイルは、一度目の測定ではサービスマニュアルの範囲内だったのだが、
念を入れて二度目の測定では、何故か無限大になってしまった。
色々試してみると、接点を部品側に押し付けた状態だと無限大にならないと判った。内部の接触が甘くなっているのかも知れないが、非分解構造で手を出せないので金槌で軽く接点を叩き込んでおいた。二次側は正常な値の範囲内だった。
端子の表面が真っ黒(多分黒錆)になっていたので、ワイヤーブラシで随分と擦ったけれど、あまり綺麗にはならなかった。
まぁ、真っ黒だったのが少し取れたので良しとしよう。
取り出したCDIの側面には「KJ2」、入手したCDIは「KJ3」という刻印がある。
ゴムカバーを被せて、
元通り組み立てれば、作業は完了である。
早速日曜の午前に実際に走ってみた。初めのうちは調子良かったけれど、近くの県道を走っている最中にエンジンが止まってしまった。(滝汗)路肩に寄せて何度もキックするも、エンジンがかかる気配はない。仕方ないので、自宅まで1km強を押し歩いて戻った。
# 気温は低かったけれど、汗だくになったわ。
スパークコイルもケーブルも問題無いのに、エンジンが止まる症状はCDIを交換する前と同じ。言い方を変えれば、原因はCDIではない。こうなると疑われるのは「ピックアップコイル」関係の不具合である。
ピックアップコイルからの信号を元にCDIがスパークコイルに電流を流してスパークプラグで点火しているので、CDIに問題が無いのならピックアップコイルからの信号がおかしいか、或いは信号そのものが出ていない、という事が考えられる。
日曜に集まるいつものグループの皆さん曰く「ピックアップコイルに鉄紛が付いてるんじゃない?」と。確かにピックアップコイルは今まで何もしていないし、前所有者も「エンジン内部は何も触っていない」と言っていたから、確認する価値は大いにありそうだ。
それにしても、古い中古バイクは色々ありますねぇ~。(滝汗)
この記事へのコメント
tama
先週土曜日、元同僚が中古のSR400で四国にツーリングしました。うらやましいなと思っていたら日曜日はJAFとJRのお世話になって熊本へ帰ってきました。レッカー代その他で15万円ほどかかったようですが、任意保険のロードサービスでなんとかペイできたようです。
Rifle
中古は十分な整備が無いと、出先での不具合は避けられないかも、です。
たかが1km一寸を押して歩くだけでもかなり辛くて、そういう事が起きないように、とやっています。けれど、色々出るんですよ、これが。(^^;)
Take-Zee
難しくてコメントできないよ~!!
Rifle
今回のお話は、自分でバイクを整備した事が無いと難しいかも?です。
でも、どのバイクでも構造は同じですから、慣れてしまえば大した事無いですよ。(^^;)