TLR200のピックアップコイル点検

 随分と時間が経ってしまったけれど、昨年末に部品が揃ったので、エンジンが止まってしまう赤TLR200の作業をする事に。今回用意した部品は以下の4点である。






品番品名価格(円)
91302107010ガスケット,L.クランクケースカバー671
91303KK3830Oリング 35×3214
15421107000スクリーン,オイルフイルター495
15426107000スプリング,オイルフィルタースクリーン258
左側クランクケースのガスケット類を全部交換するので、オイル漏れは止まる筈。

 まず、パルスジェネレータ(「ピックアップコイル」とも言う)を調べる。スプロケットカバーを外すと、配線が見えてくる。矢印で指している黒い部品がパルスジェネレータである。
パルスジェネレータ
この部品の接点はタンク下にあるので、シートとタンクを外して調べる。
タンクを外したところ
サービスマニュアルを見ながらCDIに繋がる配線を辿って、デジタルテスターで緑と青のカプラー間の抵抗を測る。
抵抗値は規定範囲内
マニュアルでは「抵抗値:391.2 - 478.1Ω」となっているので、範囲内だ。パルスジェネレータ本体に問題は無さそうだ。
 因みに、本来ならサービスマニュアルで指定されているアナログテスター(三和SP-10Dまたは興和TH-5H)で計測すべきなんだけど、抵抗値の測定なら殆ど変わらない。

 いよいよ左クランクケースカバーを開けるが、その前にエンジンオイルを抜く。
 スキッドプレートを外し、車体下にオイル受けを置いてスクリーンキャップを外せば、オイルが出て来る。本来なら事前にエンジンをかけて少し暖機してから抜くんだけど、エンジンがかからないので、そのまま抜く。
エンジンオイルを抜く
オイルが抜けたら、スプロケットカバーと左クランクケースカバーを外す。カバーの内側にはACジェネレーター(発電用コイル)がある。下の方に黒くてドロッとしたオイルが残っている。
左クランクケースカバーの内側
黒いオイルを光に当てると、少しキラキラするので、鉄粉が混じっているようだ。
 コイルの近くにパルスジェネレータがある。
パルスジェネレータ
綺麗な状態で、鉄粉などは付着していない。「へ?ほんの一寸の鉄粉で動きがおかしくなってたん???」とやや拍子抜け。フライホイール内側も真っ黒だったので、こちらもペーパータオルで拭き取った。
フライホイールを掃除した
オイルスクリーンもスプリングも見た目では問題無さそう。
スクリーンとスプリング
だが、念の為新品に交換する。
こちらは新品の部品
新しく入れるオイルは、ホンダ純正オイルG1の1L缶。
純正ホンダULTRA G1
ホームセンターで購入すると1100円前後だ。オイル交換量は0.9Lだから、少し余る。これで作業完了である。

 キャブレターのチョークを目一杯(2段)引き、キックでエンジンをかけてみると...おぉ、普通にかかるぞ!と思ったのも束の間、チョークを戻すとアイドリングせず「スコッ」と止まってしまう。何度エンジンをかけても、結果は同じ。
 色々とやってみたら、チョークを1段だけ引いた状態にすると安定したアイドリング状態となる。「何故じゃーぁ?」と不思議に思うんだけど、とりあえず普通に動く状態になった。このまましばらく様子を見ようと思う。

この記事へのコメント

  • Rifle

    みうさぎさん
    先日15kmほど走らせたら、至って順調でした。
    チョークを引いたままなのが引っかかるけれど、今のところ問題無さそうです。
    2022年01月12日 09:16