いつもの調子で行けば昨日が記事を出す日だった。けれど、町内会の役目を終えて引継ぎがあったり、メンテナンスが必要な機材が一挙に増えたりしてオーバーワーク気味となり、記事書くのを忘れてしまったのだ。誠に申し訳ない。A(^^;)...(--;)
さて、本題に戻ろう。
先日、子供から「増えた音源(これもメンテナンス作業の待ち行列に入っている)用にミキサーが必要」と言い出した。MTRのD32やD16のミキサー部は既に用途が決まっていて足りないのだと言う。
今どきならデジミキ(デジタル・ミキサー)を導入するのが普通だろうけれど、生憎そんな費用はどこにも無い。「うーん...じゃぁ、中古で漁ってみようか。」探し回る事一週間、「一応綺麗だけれど、動作未確認。電源が入る事だけチェック済み」という格安のラインミキサーが出て来たので入手。自宅まで送って貰う。
でっ、数日後段ボール箱が届いた。
宛名ラベルの上に載っているのは15㎝定規。これで大きさが分かると思う。
箱から出てきたのは、Roland(ローランド)のライン・ミキサーM-160である。1987(昭和62)年に発売された製品だ。
ミキサーに「ライン」という言葉が付くのは、「ライン出力」(+4dBVとか-10dBVとか)を前提としたミキサーという意味。マイクなどの出力の小さな機器を直接接続する事は想定していない(よーするにプリアンプが無い)機材である。子供の使う音源機材の出力はラインレベルだから、これでOKなのである。
製造から35年経過しているので、まずは確認する。天板にはブロック・ダイアグラムが印刷されている。
流石、業務用途を前提にしている機材だなー。裏側は入出力のジャックが整然と並んでいる。
前面はツマミやメータが所狭しと並んでいる。
アナログ回路だからか、消費電力は26Wと意外に少ない。
ついでに中身も確認する。あちこちにあるネジを全部外す。
すると、一体化している天板・側面が外れて、中が見える。
それなりの重さがある(5.6kg)けれど、中はスカスカという感じ。左下に見えているのが電源トランス、底に張り付いている基板が電源回路、画像上側がツマミの並んでいるメイン基板だ。
背面にあるのは入出力部の基板である。
この状態ではメイン基板の裏側が見えないので、更に分解する。ボリュームのツマミを全て外す。
外した序に、石鹸と古歯ブラシでツマミを洗っておいた。
ネジを外して入出力部の基板を外したら、どれも全く同じ形状だ。うっかりすると間違えそう。
配線を辿れば間違える事は無いだろうが、毎回配線を追いかけるのは手間なので、久しぶりにダイモ テープライターを引っ張り出して来た。
これで番号を貼っておけば間違える事は無い。
因みにこのダイモは、拙者が小学生の頃に亡き父が何かの景品で貰ってきた物。記憶が定かではないのだけれど、昭和50年前後だったと思う。テープ裏面にノリが付いているけれど、古過ぎて接着力が弱い為、簡単に取れないように両面テープで貼り付けた。
メイン基板は二枚重ねになっていて、配線コネクターが一杯取り付けられている。順番に接続されているから間違える事は無いとは思うけれど、念の為に分解前に配線に番号を書き込んでおく。
前面パネルに基板を固定しているネジ全てを外すと、こんな感じでバラバラになる。チャネルの基板2枚と、ミキサー基板1枚だ。
基盤は拝み合わせになっていて、固定している樹脂部品を外すと基板が分かれる。
チャネル回路には電解コンデンサが沢山使われている。
配線の下にもコンデンサが潜んでいる。
ボリュームが並ぶ基板には電解コンデンサ類は全く使われていない。
入出力回路や電源回路の基板にも電解コンデンサが使われている。
肉眼で見る限りは、どのコンデンサも問題無さそう。だけど、製造から20年以上経過している為、経年劣化は避けられないだろうし、ドライアップ(内部の電解液が乾いてしまう事)で容量が落ちている可能性もあるので、全て交換である。
基板毎に使われている電解コンデンサの規格を全てメモし、それを集計してネット上から発注した。数を間違えてなければ良いんだけれどねぇ...(^^;)...(--;)。
(続く)
この記事へのコメント
黒顔羊
なんとなく見覚えがある面構えです。
そのころ、私もバンド活動やってましたからね。
あのころは電気楽器と言ってもアナログでしたからねえ。
フェンダー・ローズとか、発音原理からしてアナログですもんね。
レスリー付きのハモンドオルガンもそう。
私は初代のリリコン使ってましたが、電気楽器のくせにアナログの良い音がしてました♪
Rifle
35年前だと既にバンドは空中分解済み、一人で細々とベース弾いて、時々カセットMTRに録音していました。
おー、リリコン!懐かしい。当時はアナログ機器全盛でした。
Rカマタ
現役で使われているなんて、物を大事に使われてますね。
Rifle
ダイモって時々思い出した頃に使う事が多くて、そのまま手元に残っています。付属してきた3mのテープは今も半分近く残ってますんで、当分は大丈夫。
ネットで見たら、現在のダイモは随分と現代風(?)になってて一寸オドロキでした。(笑)