
お昼過ぎに行ったのだけれど、珍しく混雑してなくて40分程度でナンバーが無事交付された。
その後、天気が悪かったり時間がなかなか取れなかったりで乗る機会が無かったのだけれど、土曜にようやく1時間ほどの空き時間が出来たので自宅近くを30kmほど走った。
久し振りのレイドだけれど、乗り味は随分と違って「えっ、こんなに違うんだ!?」と一寸吃驚だった。(笑)
先ず、初期型に比べてキック・スタートが大幅に楽になった。
初期型の時は、まずハンドル側にあるデコンプレバーを指で押してバルブをリフトさせた状態でキックアームを少しだけ踏み込む。こうする事でシリンダー内の圧縮を少し抜いてキックを軽くするのだ。
寒い時期ならキャブレターのチョークレバーを引いておく。
次にデコンプレバーから手を放してから、キックアームを一気に踏み込んでエンジン始動!という手順になる。
エンジン温間時なら直ぐ掛かるけれど、冷間時だとキック数回ではなかなか掛からず汗だくになる少し手前でようやく掛かるという感じだった。
今回入手した車両はデコンプレバーが欠品なので、まずキャブレターのチョークレバーを引き、次にキックアームを一気に踏み込む。
キック2回であっけなく始動した。
「デコンプレバーが無いから、キックは重いだろうなー」と思っていたのだけれど、「へっ?こんな簡単に掛かっちゃうん??」と思いっ切り拍子抜け。(笑)
キックアームを踏み込む重さは、以前乗っていたセロー225より少し軽い位である。その代わり、踏み込むストロークは(記憶が曖昧だけど)セロー225の4割増しと言う感じ。
古いバイクなので、暖気運転は必須。目安としては、マフラーからの排気ガスが体温より少し高くなったらOK。時間にして1分程度。
暖気が済んだら、クラッチをそろりと離して走り出す。
走り出した瞬間「えっ、こんなに低速トルクあるんだ!」と、一寸吃驚。
因みに、スプロケットは社外品だけどフロント・リア共にノーマルだから、ギア比は工場出荷時と同じ。
初期型は低速トルクがとても薄く、それまで乗っていたセロー225の感覚で発射時にクラッチを繋ぐと「スコッ!」とエンストしていた。だから、スロットルを少しだけ多めに開けて、更にクラッチもそーっと繋いで・・・とかなり神経を使って発進させていた。
発進時のトルクの細さに不満を持ったのは拙者だけではなかったみたいで、1995年式からフライホイールの重量を増やして低速トルクを向上させた、と当時読んでいたバイク月刊誌に書いてあったっけ。
30年後に拙者が改めてその追試をしたという感じだけど、本当に気を遣わなくても普通に発進できるようになっていた。レイド初期型の後に乗ったXR250Rバハと同じ感覚だ。
その代わり、初期型の弾けるような加速感は無くなっている。フライホイールが重くなったのだからエンジンの回転上昇が緩やかになっているのは間違いない。
加速と低速トルクはトレードオフの関係にあるので、この辺は仕方ないと思う。両方を両立させようとしたら排気量がデカくなって車重も重くなっちゃうからねー。
走行中のロードインフォメーションの伝わり方は、それなりに路面の状態を伝えて来る。この辺は他のオフロード車と変わらない。
既に4万7千キロほど走ってある車両なので、リアショックはだいぶヘタッているとは思うけれど、1時間の舗装路走行では乗り心地に不満はない。
まだ一度も給油していないので燃費は不明だが、初期型は国道41などのような流れの良い信号の無い道なら40km/L、ゴー・ストップを繰り返す街中なら25km/Lだったから、それと似たような数字になるだろうと予想している。
シート高は875mmで、TT250Rよりも2cm低い。けれど、短足な拙者だと両足の親指が路面に辛うじて届く感じ。停車時に気を遣うし、乗り降りも毎回「よっっっっっコラショ!」となる。
その代わり地上最低高が265mmとTT250Rよりも2cm低いけれど、国内林道の走行には十分な高さになっている。
おまけで付いてきたフロント・シールドは外した状態で走ったので、60km/h位になると風圧を上半身で感じるようになる。このバイクで林道へ行く事はまずないだろうから、シールドはきちんと付ける方が良いだろうなー。
ハンドルマウントのミラーは社外品の小型軽量タイプが付いている。
軽いのは良いが、ミラーの位置が低くて視線の移動が多く、かなり使い辛い。これは純正品に戻す方が良さそう。
それまでのヤマハの250ccクラス・トレールモデルと違い、レイドのヘッドライトは大型化されてW数も上がった。
オンロードモデルと変わらない明るさで、XR250BAJAのようなラリーモデルを除いた一般的なトレールモデルとは一線を画す明るさである。
初期型を購入した時、車両に付属してくる説明書には「アイドリング状態で長時間経過すると、発電容量不足でバッテリーが劣化する恐れがある」という旨の注意書きが入っていた。
「へっ?普通アイドリングでも大丈夫なように設計するんじゃないの?変な事が書いてあるなぁ」と思ったが、それ以上深く考えた事は無かった。
先日、サービスマニュアルを手に入れたので一通り目を通して、その注意書きに対する疑問が氷解した。
レイドの元となったTT250Rのヘッドライトは35/36.5Wなのに対し、レイドは60/55Wになっている。
レイドは派生させたモデルだから、タンクや外装を変えてはいるけれど、エンジン内部は手を入れていない。という事は発電容量も初期型のまま。
バルブの消費電力が2倍近いから、そりゃーアイドリングし続けたら電力不足になって当然。だから、あの注意書きを入れたんだなー。(納得)
因みにメーターパネル上のハイビーム・インジケーターも、TT250Rは3.4Wなのに対してレイドは2Wになっている。少しでも消費電力を抑えようとしたんだろう。
# あんまし意味ないとは思うけどねー。
マイナーチェンジ後のエンジンがどのような特性なのかという興味もあって手に入れたのだけれど、予想以上に普通に使えるバイクで一寸驚いた。
これなら長距離でも疲れは少なくて済むだろう。
高速道路は未走行なので分からないが、少なくとも一般道での使い勝手は初期型と比べて大幅に向上している。今後乗るのが楽しみだ。(^^ )
この記事へのコメント
tama
2ndバイクとしてハンターカブを持っていますが、高速に乗れないし、なんといってもパワー不足でツーリングしてもストレスがたまります。
Rifleさんのインプレも参考に、じっくり車種を検討したいと思います。
Rifle
原付二種は、平地は良いけどキツイ坂だと力不足だし高速道は入れないしで、「原付」の限界を感じますねー。
高速道は、TT初期型は余裕、XR-BAJAとKLR・スーパーシェルパもまぁOK、セロー225だとややキツイ、TW200だともう少しキツイ、馬力と正比例しているような感じでした。
林道を含めた使い勝手はシート高の低いトレールモデルが圧倒的に使い易いですが、この辺は体格によっても違ってきますね。
溺愛猫的女人
ma2ma2
kame
kenji-s
Rifle
単独ツーリングは自分の好きなように走られるし、バイクだと駐車場の心配もほぼ要らないので、本当に気楽で楽しいです。ただ、雨・雪が降ると大変ですけど。(滝汗)
ma2ma2さん
kameさん
ご来場有難う御座います。m(_"_)m
kenji-sさん
そういえば、聞かなくなりましたね。
設計時に考慮されるようになったんだと思います。
てんてん
今日も来ましたよ♪
いっぷく
シトロン
でも結局乗りやすいバイクのほうが乗る頻度が増えたりするんですよね~。いや、でも“味”も必要かな…?笑
いずれにせよTT250Rでのツーリングレポートも楽しみにしてます^^
Rifle
ご来場有難う御座います。m(_"_)m
いっぷくさん
ネット上にインプレ記事は数多くあるのですが、マイナーチェンジ後との比較って案外少ないんですよね。
ETC付き車両なので、暖かくなったら高速道も走ってみる予定です。
シトロンさん
言われてみればそうですね。初期型が尖がっていても後期型は大抵マイルドになりますもん。
タンク容量が多いので、高速道も怖くない!(笑)でしょうから、ツーリングにも沢山出掛けようと思います。
Take-Zee
スーパーカブも先日処分しました!
もう歳を考えてやめました・・・(^-^)!!
Rifle
ありゃりゃ、降りちゃったんですか。
原付はあると何かと便利ですが色々な制約もあるし、車があれば不要かも知れませんね。
lamer-88
風を切って走りたい。
lamer-88
風を切って走りたい。
私には永遠の夢だけど。
Rifle
運転免許とバイクの両方が必要ですから、自転車のように手軽に・・・とは行かないですもんね。(^^;)
歳三君
最後は事故で廃車しちゃいましたが
通勤に明るいライトが良かったし乗り易くて良かったです。
Rifle
初期型とは全く違って、本当に乗り易いですね。
ライトの明るい大きなセローって感じ・・・って言うと言い過ぎかな?(笑)