具体的には、電源を入れて水道水に浸したらLED全部が点灯する筈なのに、高濃度側の赤LED3つしか点灯しないのだ。
こうなったら分解して中を見ないと分からない。
見える範囲ではネジは電池室の蓋しかない。この手の物は、大抵シールで貼られた下にネジが潜んでいる事が多い。
今回も表側の樹脂製シールを剥がしたら、下に隠れていた。
ネジを外すと内部の基板が見えてくる。
基板を固定してる黒いネジ2本を外すと、筐体から外れる。
基板裏側は抵抗とコンデンサが少し並んでいるだけなので、問題は表側みたいだ。
表側は樹脂で封印されたマイクロチップの他にも、色々な部品が並んでいる。
目を引くような部分は見当たらず、一見問題無さそうに見える。
しかし、高倍率ルーペで基板面を見ると、何だか非常に怪しい。
白っぽい柔らかな塊が基板全体に広がっている。
半田付けの際に残るフラックスの残渣は、フラックスの主成分が松脂(ロジン又は合成樹脂)である事から黄色や茶色になる。
だから、白い塊はフラックス残渣じゃないと判る。
そうなると・・・電池から漏れた電解液の水分が蒸発してペースト状になった物としか考えられない。
基板のどこを見てもペースト状の物があちこちにある。
マイクロチップの部分を拡大して見る。
封印している黒い樹脂モールの下側が湿っている。
電池から漏れた液は強アルカリ性だから、樹脂モールを溶かしながら内部に侵入しているだろう。
こうなると素人では完全に「お手上げ」、修理不能だなー。(滝汗)
序に先端の計測部も分解して見る。
金属面は錆びないように金メッキされていて、そこから計4本の配線が伸びている。
テスターなどを使った事のある方なら「配線は2本で良いのでは?」と思われるかも知れない。
4線式にすると、配線の影響を受けずに精度の高い測定が可能で、精密測定では頻繁に使われる方式である。
塩分濃度の測定は、端子の間に電流を流した時どれ位の抵抗になるのかを見ている。
水道水は塩分を含まず、電気を殆ど流さないから抵抗値はとても大きい。
そこに塩分が加わると、ナトリウムイオンと塩化物イオンに分かれ、そのイオンが電気を運ぶので抵抗値が下がる。
電源が電池で少ない電流で計測する必要があり、そうなると計測する抵抗値もそれなりに微妙な値の変化となる。
2線式だと誤差が大きくて微妙な差を読み取れない恐れがあるので、4線式で計測するという訳である。
ちなみに塩水に大きな電流を流すと、プラス側に塩素ガス(強毒性、危険!)、マイナス側に水素ガス(強引火性、下手すりゃ爆発!)が発生する。
# よーするに電気分解、ね。
残念だが、この製品は廃棄となる。新しいのを買って来なきゃね。(汗)
この記事へのコメント
溺愛猫的女人
ma2ma2
歳三君
てんてん
Kame
Rifle
壊れたら処分するのが普通でしょうけど、原因を調べないと何故か気が済まないんです。(汗)
ma2ma2さん
てんてんさん
Kameさん
ご来場有難う御座います。m(_"_)m
歳三君さん
そうですねー、強アルカリ性の液体ですから回路素子が侵されてしまうとお手上げです。
tama
しかし、液漏れは残念でした。置き場所を考えないといけません。
Take-Zee
塩分計もあるんですね~、知りませんでした😂
tochi
塩分計、糖度計等々の計測器の修理は難しそうですね
原理が難しそう
いっぷく
でも実際に中を開けて調べた結果なので、仕方ないですね。
私も先日、体温計が動かなくなり、電池をかえてはみましたが中は開けませんでした。
分解写真と技術的な解説が非常に分かりやすく、特に4線式測定の原理説明が勉強になりました。
電池交換直後にこの症状とは運が悪すぎますが、詳細な故障解析レポートは貴重だと思います。
Rifle
血圧が高くなくても、医者からは「年齢が上がってきてるから減塩を」と言われています。
せめて上下逆さまに保管していたらまだ救われたかも知れませんが、後の祭りです。(汗)
Take-Zeeさん
妻が買ってくるまで拙者も知りませんでした。(汗)
tochiさん
この手の製品はマイクロチップが入ってるので、修理は事実上不可能です。
仮にチップが手に入っても、中に書き込まれているプログラムが分からないので。
いっぷくさん
お褒め頂き、有難う御座います。m(_"_)m
技術は進歩しているのに、何故か電池の液漏れだけはいまだに防げないです。何とかならないのかなぁ?
Rifle
4線式計測で得た抵抗値から塩分を計算しているので、マイクロチップにプログラムを書き込んで動かしていると思います。
こうなると、素人では修理はお手上げ!です。(汗)