Gossen Lunasix3の修理(その1)

先日某所で「精度不明の現状販売」で格安で売られているのを見て、思わず購入してしまった。
Gossen Lunasix3
Gossen(独ゴッセン)のLunasix3である。日本カメラ社発行「カメラ年鑑 '97」を見ると、後継機種Lunasix3Sは3万9千円となっている。送料込みでも2千円でお釣りが出たのだから凄い。
Lunasix3とLunasix3Sの違いは、3Sにはゾーンシステム対応の目盛が追加された事と、使用電池がH-D水銀電池(PX625)2個からSR44ボタン電池に変わった程度。多分内部の回路は同一だと思う。

この露出計は暗い場所でも-4EVまで測定できるのが売りだった。
-4EVは感度ISO100・絞り値F2.8でシャッター速度8秒となる。イマドキのコンパクト・デジカメなら暗いとISO1600に自動調整されるだろうから絞り値F4ならシャッター速度は1秒となる。通常の露出計ではここまで暗いと測定不能な事が多い。
安いだけあって、精度以前の状態だった。まぁ、これは仕方あるまいな。
早速分解する事に。

裏側を見ると、印刷された金属プレートが貼られている。
本体裏側
プレートを精密マイナスドライバーで抉て外すとネジが見えてくる。
プレートを外したところ
「54.12.6.」という表記があるけれど、昭和54年末に調整でもしたのだろうか?
ネジ4本を外すと表側の筐体が外れる。
表側を外したところ
上側を見ると、入射光と反射光の切り替えに連動して板ガラスを動かして光量を調整する仕組みになっている。
上側を拡大
目盛板や板ガラスを外すと全体が見えるようになった。
目盛板・板ガラスを外したところ
基板のネジを外して筐体から基板を分離させる。
基板を取り出したところ
基板の裏側は部品が並んでいる。
基板裏側
受光部にはCdSが使われている。
受光部はCdS
CdSは光に対する応答速度が鈍いんだけど、フォトダイオードやフォトトランジスタを使うのと比べると回路が単純で済むという利点がある。
切替スイッチは基板に挿し込んであるだけだ。
切替スイッチは差し込み式
スイッチを外すと、下の電極が見える。単純な構造だ。
切替スイッチを外したところ
更にメータも外すが、配線が邪魔して切り離せない。
メータを外しているところ
配線のハンダ付けを外して分離させた。
メータを分離したところ
部品面はこんな感じ。
基板の部品面
古い製品だが、使われている部品は抵抗と半固定抵抗だけ。半導体が全く使われていないのは一寸意外だった。

これで回路図を起こせるようになった。
でも、半固定抵抗が5個もあるけど、どうやって調整するんだろう・・・???(滝汗)

(続く)

この記事へのコメント

  • Take-Zee

    おはようございます❗
    私たちが高校生のころ写真部の友人たちは
    こんな露出計を持っていましたね・・・(^-^)!!
    今はよほどの専門家でない限り持っている人は
    いませんね。
    2025年07月02日 06:11
  • Rifle

    Take-Zeeさん
    フィルム時代は露出計必須でしたが、デジタルは撮影後直ぐに確認できるんで使われなくなりましたねー。
    2025年07月02日 14:26
  • ma2ma2

    Nice!
    2025年07月02日 14:30
  • てんてん

    (# ̄  ̄)σ・・・Nice‼です♪
    2025年07月02日 21:54
  • Rifle

    ma2ma2さん
    てんてんさん
    ご来場有難う御座います。m(_"_)m
    2025年07月03日 10:15
  • tama

    「ゴッセンルナシックス」のお名前だけは心に刻まれています。きっと欲しかったんでしょうね。
    でも買ったのはセコニック。3台ともセコニックです。
    2025年07月03日 17:02
  • lamer-88

    お邪魔しました(*^-^*)
    2025年07月04日 17:40
  • Rifle

    溺愛猫的女人さん
    lamer-88さん
    ご来場有難う御座います。m(_"_)m

    tamaさん
    ゴッセンは国産よりもかなり高価で、今でも手を出すのが難しいです。
    今回は安かったけど、その代わり調整が・・・。(滝汗)
    2025年07月04日 20:22