エフェクターPSE-40Aを軽くオーバーホール(その1)

先日、ヤマハのエレキギター用エフェクターボードPSE-40Aを入手した。
ヤマハPSE-40A
入力はモノラルだが、出力はステレオに対応している。
1983年(昭和58年)発売の製品である。

この製品の特長は、各エフェクターの回路はカートリッジ化されたモジュールになっていて、電源・フットスイッチは無い。
カートリッジを取り付けるボード側に電源・フットスイッチがあって、機能を分担するようになっている。
回路の合理化・高信頼性化という観点では非常に優れた方式である。
内部の電源は±15Vで、一般的な9Vのタイプよりもヘッドルームが大きい。言い方を換えれば、音が歪み難くて、より原音に忠実になる。
但し、カートリッジ化されている為にヤマハが販売した物以外は一切使えないのが玉に瑕だなー。

カートリッジのパッケージには、カートリッジ本体と紙一枚の説明書が付いてくる。
カートリッジ・パッケージの中身
パッケージ裏面にカートリッジの一覧が印刷されている。
カートリッジの一覧
カートリッジの入出力はコネクター一つにまとめられている。
入出力用コネクター
コネクターのサイズを見る限りでは現在市販されている8PのXHコネクターと同一らしいが、手元にXHコネクターは無いので確認できていない。

今回入手したボードに付属するのは以下の5種類。
  ・ODY-101:OVER DRIVE
  ・COY-101:COMPRESSOR
  ・DIY-101:DISTORTION
  ・CHY-101:CHORUS
  ・FLY-101:FALNGER
手元にないのは、以下の5種類。
  ・GEY-101:GRAPHIC EQ
  ・ADY-301:ANALOG DELAY
  ・PHY-101:PHASER
  ・ESY-101:EXT SELECTOR
  ・FBY-101:FILLER BOX(カートリッジの無い部分を埋める蓋のような物)
なお、製造から40年以上経過している為、カートリッジ単体での入手はほぼ不可能。欲しいカートリッジがあれば、中古をボード単位で仕入れる事になる。

入手時の説明では「動作に不具合は無い」という話だったが、古い製品なので分解して内部を確認する。
まずはボードから作業する。裏返すとネジが見える。
ボード裏面
裏蓋を外すと基板が見えて来る。
裏蓋を開けたところ
カートリッジのパネルを外すと、その下にもカートリッジ用の基板が入っている。
パネルを外したところ
カートリッジとの入出力を受け持つ部分にはオペアンプJRC4558DVが使われている。

電源基板を外して部品面を見る。
部品面
回路図を起こしていないので用途は不明だけど、電源基板にはリレーが載っている。
電源基板にあるリレー
この基板にはフットスイッチとそれにまつわる回路も載っていて、アナログスイッチのHD14066BP・タッチスイッチのTC9130P・HEXインバーターHD14069UBPが使われている。
フットスイッチの回路
電源の平滑コンデンサはサイズが大きい。
DSC04271.JPG
良く見ると、液漏れした跡がある。
平滑コンデンサの液漏れ跡
因みに、使われている電解コンデンサは全てELNA製のオーディオグレード。
音質を重視して、使用する部品にも随分と気を使って設計されている事が判る。

次はカートリッジを確認する。手始めにDISTORTIONから。
DISTORTIONカートリッジ
裏返すとネジ穴が二つ見える。
カートリッジの裏側
蓋を外すと基板が見える。
蓋を外したところ
ノブとボリュームのナットを外す。
ノブとナットを外したところ
すると基板が取り出せる。
基板を取り出したところ
カートリッジ内側にもシールド用の金属板が入っていて、実に凝った作りになっている。
基板は二枚重ねてある。
基板は2枚重ね
上はボリューム基板、下は回路の基板である。
基板同士はコネクターで接続している。
接続はコネクター
ボリューム基板は、ボリューム配置が独特だ。
ボリューム基板
因みに、どのカートリッジも構造は同じである。

一番部品点数が多いFLANGERの基板は、こんな感じ。
FLANGERの回路基板
実装密度はかなり高いので、生産は一寸面倒だったろうなー。
現在のチップ部品で作成すれば、基板の面積は半分以下にできそうだけど、修理の事を考えるとこのような汎用部品の方が圧倒的に良い。
理由は判らないのだけれど(滝汗)、タンタルコンデンサの取り付け方は何とも独特なやり方になっている。
タンタルコンデンサ

一番部品点数が少ないOVER DRIVEの基板は、こんな感じ。
OVER DRIVEの回路基板
FLANGERと比べると閑古鳥が鳴いているかのように見えてしまう。(笑)

全部を分解したが、どの基板でも電解コンデンサが液漏れした跡があった。
まずは必要な電解コンデンサを発注するところから、だな・・・。

続く

この記事へのコメント

  • Take-zee

    こんにちは・・・(^-^)!!
    ちんぷんかんぷんでコメントのしようがありません 😂
    ごめんなさい。
    2025年11月26日 09:39
  • ma2ma2

    Nice!
    2025年11月26日 11:59
  • てんてん

    (。・ω・)ノ゙ Nice‼です♪
    2025年11月26日 20:25
  • Rカマタ

    niceです。(*^^)v
    2025年11月27日 21:20
  • いっぷく

    エフェクターのオーバーホール、すごいですね。
    40年以上前の製品とは思えないほど、内部がしっかりしているのに驚きました。
    液漏れのコンデンサを発見したり、こだわりのオーディオグレード部品を使っていたりと、分解すると色々な発見があって楽しいですよね。
    部品の発注から修理、そして組み立てまで、今後の進捗も楽しみにしています!
    2025年11月27日 22:09
  • Rifle

    Take-zeeさん
    電子回路の話なので、扱った経験が無いとサッパリ分からないのが普通と思いますよ。A(^^;)

    ma2ma2さん
    溺愛猫的女人さん
    てんてんさん
    Rカマタさん
    ご来場有難う御座います。m(_"_)m

    いっぷくさん
    普通のエフェクターならまずここまでやらないので、ヤマハはかなり力を入れて開発したんだろうと思います。
    今となっては中古ですら見かけないので出荷量はかなり少なかったんでしょうけど、その中身は今でも十分魅力的だと思います。
    2025年11月28日 15:38