ポータブルCDプレーヤー導入(Panasonic SL-CT700)

 以前修理したソニーのポータブルCDプレーヤーD-265は、動作がまたおかしくなってしまった。 具体的には、CDの後半になると音が途切れたり、音が出なくなって止まったりするのだ。前回修理した時の症状とは一寸違うけれど、多分同じピックアップ駆動部の問題だと思う。  修理すれば良くなるとは思うのだが、一年足らずで不具合が出るようでは安心して使えない。なので、もう一台追加する事に。ポータブルCDプレーヤーの情報はネット上には多くないので、どの機種を選ぶのかが難しく、随分と頭を悩ませた。  因みに、ポータブルCDプレーヤーに求める必要最低条件は「オプティカル・アウトがある事」だけだ。「何でオプティカル?」と思われるかも知れないが、近い将来二階のオーディオ環境に必要なのである。  すったもんだした挙句、某オークションでPanasonicのSL-CT700入手した。 蓋開閉で頻繁に触る部分の塗装が剥げてしまっているのと、リモコンやACアダプター等の付属品が一切無いので、とても安かった。  操作するボタン類は本体横にある。 ACアダプター(左側の穴)の隣は外部電池ボックスを接続するらしい。 オプティカル・アウトとヘッドフォン・ジャックは別になっている。 蓋を開けると、こんな感じ。 Ni-Cdガム電池は二つ収納するようになっている。 接点が電解液で青くボロボロになっているけれど、使う事は無いので問題ない。 ACアダプターを接続すると、ボタンが光り出す。C0008-2.mp4こんなに…

続きを読む

ヤマハSL-800のレストア作業(その4)

(前回からの続き)  配線を済ませたコントロールキャビティは、配線が少ない割にはゴチャゴチャしているなぁ・・・うーん。(汗) 勿論、トーンポットに配線はしていない。  時間が経つと忘れてしまうので、ピックアップコイルの配線も含めて紙に書いてキャビティの蓋内側に貼っておく。 こうしておけば、次回配線を弄る時に困らない。キャビティの蓋を閉めれば電装系の作業はお終いである。  ペグを取り付けて弦を張れるようにする。 ボディは大雑把に磨いてあるのだけれど、間近で見るとクリア層の白濁が少し気になる。 少し離れると見わけが付かない程度だし、これをきれいにするとなるとクリア層を剝がして再塗装になって大変なので、ここはあえて気にしない事にする。(汗) # この時代のヤマハって白濁する事が多いいんだよねー。  最後にフィンガーボードの手入れである。  先ずはフレット磨きから作業する。画像左二本が磨く前、右二本が磨いた後である。 磨くと多少は奇麗になるけれど、ピカピカにはならない。「何でぇ?」と高倍率ルーペでみたら、フレットの頂点成形がかなりいい加減で、しかも鑢の跡が残ったままだ。 道理でピカピカにはならない訳だな。ちなみに、このフレット成型はプロの仕事ではない。多分、前所有者が自分でフレット擦り合わせをしたんだろう。  フレットを磨いたら、フィンガーボードをレモンオイルで清掃・加湿する。画像は11フレット迄オイルを塗って清掃したところである。 清掃したら一旦拭き取って、改めて…

続きを読む

ヤマハSL-800のレストア作業(その3)

(前回からの続き)  四芯化の準備が出来たので、ネット上を探して配線材を取り寄せた。 四芯をシールドで包む形になった線材である。被覆を剥いてみると、四芯とシールド線が出てくる。 剥いた被覆の表面だけを切り取ってみると、内側にアルミ箔が巻かれている。 このアルミ箔が裸のシールド線と接触してシールドとなる構造だ。  各コイルから出る線を四芯シールド線にハンダ付けする。ショートしないように、ハンダ付けした箇所は熱収縮チューブを被せておく。 フロント・リア共に配線すればOKだ。  次はTAPできるようにスイッチ付ボリュームポットに配線する。 使ったポットはBOUNS(バーンズ)社製の500kΩポットである。一般的にハムバッカーには500kΩを使うし、元々付いていたポットも500kΩだったので、同じ値にした。なお、拙者はトーンを使わないので配線しない。ただ、取り付けないと穴が二つ開いたままになっちゃうので配線せずに取り付ける事にする。  ピックアップ切替スイッチに配線する。必要なのは三本、スイッチ本体のアース配線は省略した。 欠品だったスイッチプレートとスイッチのツマミもネットで取り寄せて取り付ける。  ブリッジとテールピースは、取り付ける前に一応NevrDull(ネバーダル:金属磨き)で磨いてみるが、メッキの劣化で奇麗にはならない。 ブリッジは当時の国産物らしい。 本家ギブソンと違ってミリ単位で製造されているので、互換性はないら…

続きを読む

ヤマハSL-800のレストア作業(その2)

(前回からの続き)  丸裸となったSL-800本体を液体コンパウンドでひたすら磨く。子供から電動ドリルを借りて使ってみたのだけれど、どうも上手く行かない。仕方ないので、手作業で磨く。ボディ裏側から初めて一時間でこの程度。 磨くと初めのうちは薄黒い汚れが付いてきた。煙草のような臭いがするので、前所有者は喫煙者だったのかも知れない。 黒い汚れが付かない部分でも、磨くと黄色い汚れが付く。 劣化したクリア層なのかも。 丸一日かかって裏側全体を磨き終えた。 更にサイドも磨き、ヘッドも磨いた。ヘッドもやはり黒い汚れが付いてきた。 なお、ネック裏側はあえて磨かない。サラサラした手触りなので、そのままの方が良さそうだからだ。  磨き終えたら電装系に取り掛かる。  「どうせならヤマハ製ピックアップを載せたいよなぁ」と思い、中古のピックアップ(TAPできる四芯の物)のセットをネット上から安価に拾ってきた。が、サイズが違って取り付けられない。 黒い方が入手した中古ピックアップで、元々はRGXというモデルに付いていた物。比べると、僅かだがエスカッションの幅が違う。 「同一メーカなら互換性があるのでは?」と考えていたのだが、甘かったようだ。仕方ないので、元々ついていたEpiphone製を使う。  改めてEpiphone製を眺めてみると、ピックアップコイルの内部配線が見える。 「これなら四芯化できる」と思い、分解する事に。  まず、ネジになっているポールピースを抜く。 蝋がタップリ付…

続きを読む

ヤマハSL-800のレストア作業(その1)

 入手したSL-800を早速レストアする。極力費用をかけずに使える状態にする方向で作業を進める予定である。  まずは外せる分は全て外す。まずはリアピックアップから。 外すと言っても、ネジ4本を外してエスカッションごと引き上げるだけ。 裏面の刻印とシールで、独Epiphone社製LP(レスポール)ブリッジ用と判る。 フロント側は、何故か金属カバーが無い。エスカッションを固定するネジの太さも違っている。 外すと、こちらも刻印とシールがある。  次にボリュームポット類を外す。このハンダ付けを見れば、プロの仕事ではないと判る。 トーンポットに使われているコンデンサはセラミックではなくてマイラーだった。 使われているポットは4つともNOBLE(帝国通信工業株式会社)製。 ボリュームポットは500kΩ。 トーンポットは300kΩ。 アウトプットジャックプレートは、ナットも含めてゴールドになっている。 フォンジャックは劣化して大きく歪んでおり、再利用しない方が良さそうだ。  ピックアップ切替スイッチを外したら、何故か穴周辺に汚れが付着していた。 粘度の高い物が乾燥してこびり付いたような状態。細い精密マイナスドライバーで慎重にこそげ落とした。 切替スイッチはあまり見た事のない形状をしている。ツマミは失われている。 刻印を見ると「Ando」とあるので、国産メーカの部品らしい。 劣化しているようで切り替え時の感触がカチッとしておらず、ぬるりと動く感…

続きを読む